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第250回 シルクロードの日本人伝説 
      
〜華麗な劇場を作った波乱の抑留者達〜 <250回記念講演>
2006年7月20日

 
中央アジアのシルクロードの国ウズベキスタン・タシケント市(首都、人口220万人)にビザンチン様式の華麗なオペラハウス「ナボイ劇場」がある。この劇場を建設したのが、実は旧満州からソ連軍に強制連行されてきた日本兵捕虜457人だった。
 波乱の収容所生活を送りながらも2年間で3階建て1400席、壁や天井に精巧な唐草、アラブ紋様のある歴史的建物を完成させたのだ。この劇場は1960年代の大地震でほとんどすべての建造物が倒壊したのにびくともしなかった。
 以来、勤勉でサムライ魂を持った日本人伝説がシルクロードの都市に語り継がれた。そして旧ソ連から独立したウズベキスタンは、そのシルクロード伝説から建国のモデルを日本に求めたのである。当時の隊長・永田行夫さんは今も健在で、仲間達に慕われている。(嶌 信彦)




















講師嶌 信彦 氏(しま のぶひこ・ジャーナリスト)・・・PROFILE
1942年 中国・南京生まれ
1967年 慶応大学経済学部卒業。毎日新聞社入社、秋田支局勤務。
1971年 毎日新聞東京本社経済部勤務。証券、大蔵省、経団連(重化学工業)、日銀、外務省、通産省などを担当。この間、ロッキード取材班にも参加。
1981年 ワシントン特派員。サミット始めIMF、ガットなどの国際会議を取材。
1983年 米ミシガン州フリント市の名誉市民となる
1987年
毎日新聞社退社、フリーとなる。
TBSテレビ「プライムタイム」
ニッポン放送「お早う中年探偵団」コメンテーター
1990〜 1997年 TBSテレビ「ブロードキャスター」のコメンテーターを務める
現在 TBSテレビ「朝ズバッ!」(木曜 5:30〜8:30)
BS-i「榊原・嶌のグローバルナビ」(土曜 8:30)
TBSラジオ「嶌信彦のエネルギッシュトーク」(日曜 23:00)
「ニュースズームアップ」(水曜 7:00)のレギュラー他「ニュース23」などにも出演
白鴎大学教授、慶応大学講師を兼任。
URL http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/shima/
http://homepage2.nifty.com/silkroad-uzbek/
役職 司法改革国民会議(民間司法臨調)、国土交通省「独立行政法人評価委員会」、「構造計算書偽装問題に関する緊急調査委員会」の各委員、NPO法人「日本ウズベキスタン協会」(TEL03-3593-1400)会長。
著書 「ニュースキャスターたちの24時間」(講談社プラス文庫)
「自分を活かす構想力」(小学館文庫)
「首脳外交−先進国サミットの裏面史」(文春新書)
「嶌信彦の一筆入魂」(財界研究所)
「儲かる感性 企業を生かす、地域を活かす」(小学館)他多数



■ 講演内容 ■ <平成18年8月3日(第2590号)「週刊ビューロウ」より>

 株式会社文祥堂(佐藤義則社長)は7月20日、東京・銀座の本社イベントホールで、第250回文祥堂フォーラムを開催した。
 文祥堂フォーラムは1985年10月から月1回のペースで開催され、第250回記念としてジャーナリストの嶌信彦氏を講師に招き『シルクロードの日本人伝説〜華麗な劇場をつくった波乱の抑留者たち〜』のテーマで講演を行った。
 開講を前に、市島正之参与があいさつし「おかげさまで文祥堂フォーラムは第250回を迎えることができた。ここまでやってこられたのは、みなさんや多くの講師の方の協力があったからだ。嶌先生の講演の舞台はウズベキスタン。文祥堂もODAの関係で商品の納入や技術指導を行ったことがある」などと、嶌氏を紹介した。
 嶌氏は、1967年に慶応大学経済学部を卒業後、毎日新聞社に入社し、証券、大蔵省、経団連、日銀、外務省、通産省などを担当した。1981年にワシントン特派員としてサミットやIMF、ガットなどの国際会議を取材し、1987年に毎日新聞社を退社した。その後はテレビなどのコメンテーターを務め、現在では白鴎大学教授や慶応大学講師も務めている。
 また、NPO法人「日本ウズベキスタン協会」の会長や本の執筆など、幅広く活躍している。
 講演では、嶌氏が「時代は第二次世界大戦が終わった直後で、舞台は中央アジアのシルクロードの国ウズベキスタン。その首都タシケント市にあるビザンチン様式の華麗なオペラハウス“ナボイ劇場”にまつわる、日本人の話」と述べ、講演が始まった。
 “ナボイ劇場”を建設したのは、旧満州からソ連軍に強制連行されてきた日本兵捕虜457人で、波乱の収容所生活を送りながらも2年間で3階建て1400席、壁や天井に精巧な唐草、アラブ紋様がある歴史的建造物を完成させた。
 1日350グラムの食事や週1回のシャワーなど、厳しい環境の中で捕虜をまとめた永田行夫氏の、さまざまな工夫が説明された。
 例えば、全員に食事が行き渡るような分配や、不安を取り除くために娯楽を提供し、さらに芝居、音楽を通じて現地の人たちと仲良くなっていったことなど。
 また、嶌氏は「ウズベキスタン人は、日本人の勤勉さ、まじめさ、技術の高さ(ていねいさ)をみて、尊敬し、立派な“ナボイ劇場”をたった2年間で完成させ、伝説として語り継いできた。さらに1960年代の大地震でタシケント市のほとんどの建物が全壊したにもかかわらず、この“ナボイ劇場”は倒壊せず、日本人のすごさがまた伝説になった」と述べた。
 ウズベキスタンは、1991年に独立し、その方向性として日本や日本人の精神がモデルになっている。
 最後に嶌氏が「いまの日本は目標を失っているのではないか。このままでは数十年後にGNPが中国、インドなどに抜かれてしまい、日本は中堅国家になってしまう。格差社会は昔からあったが、希望さえ持っていれば格差は埋められる。だが、後ろ向きの政策ばかりだ。21世紀は消費者、特に女性や子どもが中心になっていくだろう。若い世代が希望を持てるような世の中をつくり、この“ナボイ劇場”をつくった人たちのように、強い志や精神を持ってやっていくことが大事だ」とまとめた。


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